【現場から】大統領の感性が際立った「良いショー」 国民が気になることは答えられなかった「悪い疎通」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.21 09:13
文在寅(ムン・ジェイン)大統領はしばしば後ろを振り向いた。質問者が文大統領の背中側にいて目を合わせるためにはそうするしかなかった。いわゆる「国民パネル」の中の1人が自身が4人兄妹の次男である事実を話して5分程度説明が長引いた時も、日雇い労働者であるあるパネルが青瓦台(チョンワデ、大統領府)のパク局長に言及して不満を吐露した時も文大統領は少しも顔をしかめなかった。117分間ずっと耳を傾け、物静かに話し、自然に笑った。行事終了後には殺到する「自撮り」の要請にいちいち応じた。
「文大統領は普段から感性に訴える側面がある。大統領の強み」〔成均館(ソンギュングァン)大学新聞放送学科のイ・ジェグク教授〕という評価を得る特有の個性が発揮された。支持層の立場では「国民に対応する大統領の態度、その真心に感心した」(タク・ヒョンミン元青瓦台行政官)といえるようなものだった。