【社説】2時間の間ずっともどかしさと残念な思いを残した「国民との対話」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.20 11:11
憂慮が現実になった。昨日夕方、MBC(文化放送)が2時間の間生放送で撮影した番組『国民が問う、2019国民との対話』は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が国民と直接疎通するという趣旨は良かったが、結果的には見せかけのショーに終わってしまった。質問は空回りし回答も原則的な水準にとどまり、懸案に関連した気がかりな点を解消するのに足りずもどかしかったためだ。
実際、放送を見ると形式より進行方式がさらに大きな問題だった。MBC(文化放送)は「計1万6000人余りの支援者の中で性別や年齢・地域などを考慮して300人の傍聴客を選んだ」とした。同時に、全体支援者が事前に書いて提出した質問の中で半分以上が雇用と経済活性化など経済に集中し、検察改革と外交安保イシューが後に続いたというデータを公開した。だが、本来、この日の生放送では所得主導成長と雇用問題、脱原発政策、入試問題、防衛費分担金など経済と外交に関連して大統領を困難にする質問はほとんど出てこなかった。その代わりに、交通安全と多文化問題をはじめとして私的な苦情が多く、記者会見に代わる国民との対話でなく青瓦台(チョンワデ、大統領府)請願掲示板の動画バージョンのような感じまでした。
経済に関連しては週52時間と不動産問題に関連した質問が出てきたが、国会立法の不備や前政権のせいで一貫して政策基調の根本的な転換を要求する国民的な願いとはかけ離れていた。また、ソウルの高騰する住居価格に関する質問にはまともに答えられなかった。