ソウル大生はなぜ教授に対してろうそくを持ったのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.04 11:04
「学生がこのように自発的に怒りを表出するのは3年前に続いて2回目です」
ソウル大総学生会のト・ジョングン学生会長(23、物理天文学部15年度入学生)は先月28日、ろうそく集会の背景を説明しながらこう話した。社会問題に対して集まろうとすることもなく、集めることも難しいこのごろにおいて、大学生自ら行動に移したということに意味があるということだった。集会の名称は「第2次チョ・グク教授STOP!ソウル大人ろうそく集会」であり、学生会の推算では800人余りが集まった。個人が主管した1次集会とは違い、ソウル大総学生会が開催する行事だった。チョ・グク法務部長官候補の辞退を初めて公式化する場ということで社会的な関心も高かった。「誰かが祖国の未来を聞いたなら、目をあげて冠岳(クァナク)を見るようにさせろ」というソウル大の自負心が込められた詩句は、この日はあいにく重義的なメッセージになった(注:祖国とチョ・グクが韓国語では同じ発音となるため)。数十台の放送カメラと100人余りの取材陣、ユーチューバーまで、総学生会も「大型舞台」に緊張した。
彼らはなぜろうそくを手にしたのだろうか。それもソウル大同窓の先輩であり教授であるチョ・グク候補に対して。学生の主張は激しくも真剣で、純粋でありながら大人びていた。チョ氏の法務部長官資格を、586(現在50歳代で、80年代に民主化運動に参加した、60年代に生まれの世代)先輩に対する失望感を、20代の青春の怒りと無力感を滔々と、そして明瞭に語った。韓国最高大学の学生は怒り、挫折していた。トさんは集会で「法律をよく知っている法学者であり、平等を叫んできた知識人であり、法の網をうまくかいくぐって社会的地位を相続するために最善を尽くしてきたチョ・グク教授が法務部長官になることは、公正と正義という価値を完全に裏切ること」と話した。