追い込まれた金正恩委員長…北朝鮮経済が揺れている(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.11 16:17
それでも北朝鮮経済専門家の間で解けない謎は、北朝鮮市場の為替レート・コメ価格・原油価格が安定を維持している点だ。国際制裁にもかかわらず、為替レートは1ドル=8000ウォン水準、コメは1キロあたり5000-6000ウォン、ガソリンは1キロあたり1万6000-1万8000ウォン水準で推移している。専門家は2つの解釈を示している。まず、国際制裁で商品の供給が減っただけに所得の減少で市場の需要も減ったという分析だ。しかしこれよりも説得力のある解釈は、北朝鮮が保有外貨を取り崩して生活必需品を輸入し、市場に供給しているということだ。実際、北朝鮮の対中貿易赤字は2017年から2年連続で20億ドルを超えている。しかしこうした構造は持続不可能だ。外貨が枯渇して北朝鮮経済が深刻な危機を迎えるのは時間の問題だ。
北朝鮮は労働新聞を通じて「水と空気さえあれば生きていける」と主張する。「一滴の油、1ワットの電気、セメント1グラム、木片一つも大切にしよう」と忍耐の生活に入る雰囲気だ。しかし金正恩委員長が示唆した「新しい道」は非常に危険な選択だ。核・ミサイル試験を再開する場合、対北朝鮮制裁はさらに強まり、中国の水面下の協力さえも得るのが難しくなる。仲裁者を自負する文在寅(ムン・ジェイン)政権も困難な状況を迎える。