【コラム】難民、純血国家の韓国をノックする(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.06.26 14:08
それだけではない。済州4・3事件当時かろうじて生き残った男たちは山から下りてこっそりと漁船に乗った。日本に密航する危険な船だった。「在日」と呼ばれる在日朝鮮人は81万人、住民基本台帳カードには依然として「朝鮮人」となっている。移民と難民を合わせて慣れない地に散って生きている同胞は計743万人にのぼる。韓国のディアスポラ、民族離散の歴史はそれほど長くて悲しい。
そのためか、外国で発生する天災地変とテロ、各種事故のニュースに韓国人の安否が必ず伴う。ねばっこい同胞愛、強い保護膜だ。ところがその中には種族純血主義がとぐろを巻いていることも看過できない。種族純血主義は戦乱の最も致命的な因子だった。90年代にバルカンで勃発したかの悪名高い人種清掃はもちろん、シリア宗派紛争にも純血主義の影がちらつく。中東3国に分散したクルド族は種族国家建設が願望だ。未来の火薬庫だ。