【社説】韓米の金利逆転、先制的に金融不安の遮断を
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.24 11:31
米連邦準備制度理事会(FRB)が21日(現地時間)、予想通り政策金利を0.25%引き上げた。これで米国の政策金利(1.50-1.75%)は韓国銀行(韓銀)政策金利(1.50%)と逆転した。今後、米国の利上げペースはさらに速くなる可能性がある。もちろん資本の流出を今すぐ心配する段階ではない。外国人投資は各国の金利の差だけでなく、マクロ経済状況と企業実績、為替レートなど、さまざまな変数の影響を受けるからだ。過去にも2回、韓米間の金利が逆転したことがあるが、懸念された急激な資本流出はなかった。韓国経済に特に問題がなければ十分に管理できるリスクだった。
しかし米国の金利が上がれば小規模開放経済の韓国もある程度は同調して利上げするしかないだろう。1450兆ウォン(約140兆円)にのぼる家計負債と輸出・投資に及ぼす影響を考慮すると、韓国が米国の利上げペースについていくのは無理だが、金利格差が広がりすぎないよう管理する必要がある。市場では年内に1、2回の利上げがあると予想されている。
結局、韓国の利上げペースと幅がどの程度かという問題であり、避けられない常数になった。家計と企業、政府など各経済主体は近づく金利正常化時代に備える必要がある。対外経済指標だけを見ると、マクロ経済環境は問題がないようだ。経常黒字は71カ月間続き、外貨準備高は先月末基準で3948億ドルにのぼる。しかし通商環境が悪化している最近の雰囲気を考慮すると、安心できる状況ではない。輸出が主導する韓国経済は米国のトランプ政権が触発した貿易戦争に脆弱だ。