【時論】崖っぷちに追い込まれた安倍首相の政治運命(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.22 08:08
我々が注目すべきことは、日本の国民が安倍スキャンダルの原因を肥大した首相官邸の権力に起因した統治スタイルの問題と見ている点だ。したがって安倍首相の衰退は保守政策の失敗ではなく、安倍首相個人の統治スタイルの終焉と見るべきだろう。
安倍首相の権威主義的な統治スタイルに対する抵抗感は昨年10月の衆議院選挙でもすでに表れていた。当時、安倍首相が率いる自民党が圧勝したように見えたが、自民党の勝利というよりは分裂した野党の敗北だった。安倍首相の強行保守スタイルを嫌う雰囲気の中でもリベラル政党の議席確保が少なかった点から見ても分かる。すなわち野党が代案を探せず分裂しているため自民党の一党優位が可能だった。自民党は優位を守ったが、安倍首相に対する支持率は低下し、安倍首相の政局掌握力は弱まるしかなかった。
今回のスキャンダルで野党が全面的な攻勢に出てくる中、自民党内部の首相競争が表面化した点は、安倍首相の不安定な党内の位置づけを表している。さらに連立与党の公明党も違う声を出している。前回の衆議院選挙で公明党は議席数が減り、安倍首相側との連立に危機感を抱くようになった。その結果、安倍首相が推進する憲法改正には自民党内部で合意が難しくなり、公明党も消極的な姿勢を見せている。安倍首相が期待した2020年の憲法改正はすでに水の泡となった感じだ。