【グローバルフォーカス】強大国の角逐をあおる韓国の「均衡外交」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.11.17 10:12
第一に、中国は「韓国を経済的に圧迫すれば効果がある」ということを確認した。ともすると、北京タカ派が将来も類似の圧力を加えることができる道をソウルは開いてしまった。第二に、ソウルは韓日米国防協力強化に反対することによって、北朝鮮への圧力レベルを高める米国の戦略手段を無力化した。同時に中国が平壌(ピョンヤン)に圧力を加える必要性を弱めた。第三に、韓米首脳が成し遂げた北朝鮮に対する共助強化の雰囲気に冷水を浴びせてソウルに対する新たな疑いを芽生えさせた。第四に、日本の安倍晋三首相はトランプに文大統領と絆を強めることを求めてきたが、今後日本は日米協議で韓国を擁護するべきか躊躇することになるだろう。
米国にも誤りがある。フィリピン・マニラで開かれた日本・米国・オーストラリア・インド間の4国協議で、レックス・ティラーソン国務長官が強調した「自由で開かれたインド太平洋(Free and Open Indo-Pacific)」は韓国の位置を微妙なものにする。役には立つが問題もある構想だ。この概念を作り出したのは日本外務省、そして韓国の戦略的価値を認めていないアルフレッド・マハン(1840~1914)とジョージ・ケナン(1904~2005)だ。韓国は半島国家と海洋戦略と大陸戦略をすべて駆使しなければならない。韓国も「自由で開かれたインド太平洋」に初めから明示的に含まれるべきだった。日本・オーストラリア・インドの人々はこの構想に好意的だ。反面、韓国の学者と役人は疑問を抱いている。