韓国文学を目覚めさせた「韓江の奇跡」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.21 10:30
「とても幸せだ。この喜びを(今この瞬間)深い眠りについている韓国の家族、そして友人と分かち合いたい」。ことし5月16日(現地時間)、極端な肉食拒否を始めた女性を扱った連作長編『菜食主義者』で、英国ロンドンにて世界的な知名度のマン・ブッカー賞国際部門を受賞した小説家韓江(ハン・ガン、46)の当時の受賞所感だ。サプライズ受賞で彼女が眠りから揺り起こしたのは家族や友人だけではなかった。いつも世界文学の主流から離れたところにいた韓国文学全体を目覚めさせたと言えるほど受賞の感動とそのインパクトは大きかった。「IMF通貨危機直後のパク・セリ全米女子オープン優勝に肩を並べるほどの快挙」(文学評論家ユ・ジョンホ)という評まで出てくるほどだった。
受賞は販売増加に直結した。受賞作『菜食主義者』はこれまで65万部、1980年の光州(クァンジュ)事件を扱った長編『少年が来る』は10万部、受賞直後の5月末に出版した『白い』は7万部が売れた。ほとんどが受賞後に売れた。文学史的にも大衆的人気にも、ことし韓国文学の主役は何と言っても韓江だった。