【噴水台】朴大統領の平穏な沈黙
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.31 15:06
崔順実(チェ・スンシル)事態で全国がショックを受けたからなのか、先週は外部筆陣が集団で締め切りを越えて新聞紙面用の原稿を送ってきた。普段、厳しく時間を守っていた2人の精神科専門医も例外ではなかった。誰であろうが、この渦中に仕事が手につくはずのない他人の心を読むのが特技の精神科医たちは、とりわけあちこちで大統領の心理に対する質問を受けているようだった。彼らも他の普通の人々のように、ただ驚き、もどかしく、腹が立っているのは同じだろうに。
崔順実の登場で、これまで理解できなかったたくさんのことについてパズルのピースが一度にすべて埋まったのと同時に、依然として分からないことがある。大統領の平穏さだ。大統領の2分という短い謝罪以降、むしろ世論は大きくなり支持率は真っ逆さまに落ちているが、当事者の大統領は何もなかったかのように儀礼的な日程を消化しているからだ。もちろん、一晩で青瓦台(チョンワデ、大統領府)首席秘書官の一括辞表を指示してセヌリ党常任顧問団と会合を開いて政局収拾を図ろうとしたが、怒った国民をなだめようとする言葉は聞いた記憶がない。