日本に劣らない韓国高級すし、その秘訣は?(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.28 14:48
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すしを握る手つきは職人によって違う。あまり握りすぎても良くなく、だからといって長い間手に持っていてはいけないという共通点以外は。「KOJIMA」のすし職人パク・ギョンジェ氏は素早く何回か握って形を整える反面、「SUSHI CHO」のハン・ソクウォン氏はぶっきらぼうに1、2回握っただけで終わりだ。写真はパク・ギョンジェ氏の手。
東京銀座にあるミシュラン三ツ星のすしや「すきやばし次郎」の寿司職人・小野二郎氏(91)はすしを「ご飯と魚、このたった二種類が出会って完成する単純さの美学」と表現する。このようなすし特有の節制美、そしてすしを握る手を保護しようと四季を問わず外出時には手袋をはめるほどのこだわりをもつすし職人の匠の精神のおかげなのか、日本のすしは1人につき数十万ウォンを出して食べても惜しくない「世界の食」に成長した。
韓国でもすしは日本と同じような待遇を受けている。ソウルウェスティン朝鮮ホテルの日本料理店「SUSHI CHO」やソウル新羅ホテルの日本料理店「有明」の夕食おまかせコースは22万ウォン(約2万円強)。一番安く食べてもこの値段だという。「SUSHI CHO」で最も高いコースは30万ウォンで、韓国のホテルすしコースのうちで最も高い。だが、韓国で最も高いすしやは他にある。清潭洞(チョンダムドン)「BOONTHESHOP」6階にあるすしや「KOJIMA」の夕食おまかせコースはこれより5万ウォン高い35万ウォンだ。
値段だけが高いのではなく、味も名のある日本のすしやに引けを取らない。このように韓国で日本に匹敵するようなすしを食べることができるようになった背景には「有明」と「SUSHI CHO」が果たした役割は大きかった。「有明」は1979年オープン当時、札幌「すし善」と提携して大衆的なスタイルのすしを紹介した。その後、2003年日本3大すしやとして挙げられる銀座「きよ田」から森田氏を招いて高級すし時代が開かれた。日本の漫画『将太の寿司』にも登場した清潭洞「SUSHI CHOHI/超喜」のアン・ヒョジュ氏と清潭洞「KOJIMA」のパク・ギョンジェ氏、新沙洞(シンサドン)「SUSHI SUNSOO/善水」のチェ・ジフン氏など、島山(トサン)公園一帯の高級すし職人の中には「有明」出身者が多い。「SUSHI CHO」は「有明」から少し後の1985年にオープンした。高級化路線も「有明」に従った。「有明」が「きよ田」の森田氏を迎えたように、「SUSHI CHO」は銀座「久兵衛」の松本氏を招いた。松本氏は2008年から2013年に独立するまでの5年間、「SUSHI CHO」を導きながら同店を一気に最高級すしやに成長させた。新沙洞「SUSHI IN」のイ・ジヌク氏などが「SUSHI CHO」出身だ。