【社説】自滅を催促する北朝鮮の5回目の核実験
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.10 14:37
北朝鮮がまた核実験挑発を敢行した。昨日、咸鏡北道吉州郡(キルジュグン)豊渓里(プンゲリ)地域でだ。2006年に最初の核実験を実施し、今回で5回目となる。今回の北朝鮮の核実験は過去とは違う。気象庁が観測した北朝鮮の核実験の規模はマグニチュード5.04、爆発量に換算すれば10±2キロトン(1キロトン=TNT1000トン爆発規模)で過去最大だ。北朝鮮の1-4回目の核実験の爆発規模(1-7キロトン)の倍ほどだ。米国地質調査局の観測では5.1だった点を勘案すると、北朝鮮の今回の地下核爆発規模は最大20キロトンと見ることもできる。太平洋戦争当時に広島に投下された原子爆弾15キロトンと似たレベルだ。過去にインドとパキスタンが2回にわたり6つの核爆発装置を核実験した後すぐに核武装に入った事例からみると、北朝鮮も今後1年以内に核兵器を実戦配備する可能性が高い。核弾頭を搭載した北朝鮮の弾道ミサイル脅威が近く現実化するということだ。
今回の北朝鮮の核実験は金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の誤った意志と判断に基づくものとみられる。北朝鮮は今年に入って2回も核実験を実施した。弾道ミサイルも潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)をはじめ、ムスダン、ノドンなど30回余り発射した。核武装計画を加速化しているのだ。これは3月15日に金正恩委員長が「早期に核弾頭爆発試験と核弾頭搭載が可能な弾道ロケット試験発射を断行する」と述べたのと一致する。これを受け、北朝鮮は遠からず小型化した核弾頭をSLBMをはじめとするムスダンやノドンにまで搭載する可能性がある。