【中央時評】社会主義体制の崩壊と北朝鮮(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.26 11:34
今から25年前の1991年8月、旧ソ連で発生したクーデターは歴史を変えた。グラスノスチ(開放)とペレストロイカ(再建)政策で既得権勢力を苦境に陥れたゴルバチョフを除去し、ソビエト連邦(ソ連)を維持しようとする改革反対派のクーデターだった。しかし数十万人の市民がタンクを取り囲み、エリツィンがいるロシア政府の建物に軍隊が進撃するのを阻止した。クーデターは失敗し、ソ連体制は崩壊した。ソ連は解体して15の独立国家が誕生し、資本主義への体制移行が始まった。ソ連崩壊の過程は東欧と影響を及ぼし合いながら、これらの国でも社会主義が崩れて民主主義と市場経済体制が導入された。偶然と必然が結びついて20世紀後半の最大の事件が展開されたのだ。
社会主義体制の崩壊は、北朝鮮の未来に関連して重要な含意を与える。まず、社会主義体制は持続不可能だ。西側資本主義国家との所得格差が拡大し、生活必需品の不足が深刻になると、住民は社会主義体制に対する信頼を失った。経済の非公式化が進展すると、住民は内心、資本主義を支持した。体制転換のない制限的改革は副作用ばかりもたらした。社会主義経済の寿命が終わったのだ。いかなる政策も効果を得られない状況になると、体制は無力症に陥った。政治的な側面で西側世界との接面が増え、住民は自由と開放を渇望した。これを抑圧できず導入した部分的な自由化も社会主義の崩壊に寄与した。