【コラム】朴大統領のユートピア的思考(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.09.11 10:19
中国9・3戦勝節に行き、習近平国家主席と会談をして帰ってきた後、朴槿恵(パク・クネ)大統領は統一に関する言葉が大きく増えた。語調も非常に強い。北朝鮮が核を放棄する考えがないのはほぼ確実だ。おそらくそのような認識で朴大統領は「核問題を解決する究極的かつ最も速い方法は平和統一」と話し始めた。核問題に関心を持った多くの人々は当惑している。統一で核問題を解決するというのは、北朝鮮の核問題解決が統一の前提条件という今までの政策を覆す驚くような発想であるからだ。
平和統一をすれば当然、核問題は解決する。しかし「どのように(How)」が抜けた。それは「あの川を渡れば楽園がある」というユートピア的な思考であり、意味上では同語反覆だ。これから本格的に統一のために北朝鮮に圧力を加えながら、同時に北東アジア国家、韓半島(朝鮮半島)に利害関係を持つ国を相手に熾烈な統一外交をするという意志の表現のようだが、核問題解決と統一の前後関係を変えて積極的な統一外交をすることにした動機が気になる。朴大統領と習近平が会談をした後に発表した共同発表文にも答えは見えない。中国側の立場は「韓半島が将来、韓民族によって平和的に統一されることを支持する」とのみ表現されている。