【社説】「金の箸とスプーン」外交官の脱北に注目する=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.19 13:46
北朝鮮内の「金の箸とスプーン(裕福な家庭環境)」出身であるテ・ヨンホ在英北朝鮮大使館公使の家族の亡命は、簡単に見過ごすことではない。北朝鮮の外交官たちは100倍の競争率を突破しなければならない羨望の職業だ。アパートを優先的に割り当ててもらう代表的な特権階層だ。その上テ公使夫妻は2人とも北朝鮮内で最高の待遇を受けている抗日パルチザン一族の出身だという。歴代亡命外交官の中で最高位級であるテ公使は金日成(キム・イルソン)主席の伝令兵だった太炳列(テ・ビョンリョル)人民軍隊長の息子であり、オ・ヘソン夫人は北朝鮮軍総参謀部オ・クムチョル副総参謀長の一家だと知られている。オ副総参謀長は金日成主席のパルチザン仲間であり労働党軍事部長をつとめた五百竜(オ・ベクリョン)氏の息子だ。
北朝鮮住民の目からすればこれ以上望むものがないほど最高の「金の箸とスプーン」家族だ。そんなテ公使の家族が死を覚悟して韓国行きを決意したというのは、それだけ北朝鮮体制に亀裂が生じたことを意味する。