【噴水台】つらい劇場の社会=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.17 16:50
映画を見るのはつらい。時間がないわけでもチケットが手に入らないわけでもない。ただ、つらいということだ。カロリーの消費も多いのが明らかだ。振り返ると最近の事態の始まりは『哭声』だった。休む暇もなく驚き、頭の中が複雑になった。映画が終わっても怖さは続いた。息をのむような緊張は『釜山行き』に続いた。列になって劇場から出てくる人々の姿が怪物のように見えるのも苦痛だった。パニック映画の劇的要素を幅広く持つ『トンネル』も不規則呼吸を誘発した。この映画で「頭を冷やす」機能は最小化された。
3つの映画は人が死んで生きる問題を扱った。ともに生きるためにもがく人が主人公だ。死んだり死の危険に置かれた人に、そのような目にあわなければいけない理由はなかった。ただ突然わけも分からず生死の岐路に立った。演出力のおかげで観客は自分がその中にいるように感じる。はらはらして力が入る。