韓経:【コラム】朴槿恵政権の親中路線の帰着
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.09 11:34
朴槿恵(パク・クネ)政権の親中路線は戸惑わせるものだった。誤った判断が一つや二つではなかった。環太平洋経済連携協定(TPP)を回避して韓中自由貿易協定(FTA)に突っ走ったこと、本文の合意もないと疑われる状態で急いで韓中FTAを締結したこと、米国の反対を押し切ってアジアインフラ投資銀行(AIIB)支持を宣言した点、中国のいわゆる戦勝節行事に大統領が出席するなど、大小の失敗のことだ。金章洙(キム・ジャンス)元国防部長官を駐中大使に任命したのは小さな事件だった。韓米間の軍事秘密をよく知る人を北京に中国の友人として送るというのは前例ないことだった。米国側は驚いたという。
友邦との距離は親中の距離ほど広がった。2015年11月2日に3年6カ月ぶりの首脳会談が開かれるまで、日本は敵対国というほどだった。習近平主席に6回も会う間、日本は1回に終わった。韓日関係は誰かが悪意的に仕掛けておいた慰安婦の罠にかかり、一歩も進めなかった。韓日米の三角同盟を日米豪に変えようという主張が米国と日本で同時に提起された。習近平主席は韓中首脳会談で遠慮なく、そして実にあきれる壬辰倭乱(文禄・慶長の役)当時の韓中同盟に言及した。尹炳世(ユン・ビョンセ)長官の外交部は習近平主席のこの発言を事前に阻止するべきだった。ところが尹長官は「対米、対中外交が今のように良かったことはなかった」と得意げに語った。いま中国の王毅外相は遠慮なく侮辱的な言葉を浴びせているが、楽しい尹長官はいかなる応答もない。