【社説】体細胞クローン研究、今回はしっかりと進めよう=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.13 10:41
体細胞クローン胚を使った幹細胞研究が7年ぶりに再開された。韓国保健福祉部はチャ医科大学が提出した体細胞クローン胚に関する研究計画を今月11日、条件付きで承認した。これでチャ医大は2009年に保健福祉部の承認を受けて進めていた途中で一次幹細胞株の生成に失敗した研究に再挑戦できることになった。
チャ医大は2年前、米国で新鮮な卵子を使った同じ研究に成功したことがあり、今回の研究も成功の可能性は高いと評価している。2020年までに体細胞クローン胚から幹細胞株を作り、これを視神経損傷や脳卒中、骨軟骨異形成など難病患者の細胞治療用に活用する計画ということで否が応でも期待が集まる。
これは2005年以降、枯死同然だった幹細胞研究にとって「恵みの雨」のような朗報だ。韓国の幹細胞研究は黄禹錫(ファン・ウソク)元ソウル大教授の論文捏造余波でほとんど中断に追い込まれ、永らく無為な歳月を送らなければならなかった。韓国生命科学界は途方もない打撃を受けた。このため今回の承認は、国内幹細胞研究分野の「失われた歳月」を取り戻すための信号弾になる見込みだ。今回の研究再開を機に、難病治療のための先導的技術を確保しようとする韓国科学界の努力が本格化するものと期待される。