【コラム】安倍の米国、朴槿恵の日本(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.07 08:08
兄ほどの弟はおらず、前編ほどの続編はない。映画であれスポーツ選手であれシーズンの成績であれ、続編が成功したオリジナルを越えるのは難しい。それで「2年目(sophomore)のジンクス」という言葉が出てきた。父を越えようとする2世の政治家はそのような負担に悩むケースが多い。ヒラリー氏の厳しい大統領選挙がそのような姿だ。最近の世論調査では夫のクリントン元大統領に対する好感度は56%だが、ヒラリー氏自身は44%だ。選挙参謀は夫婦合同遊説を引き止めている。太陽のそばでは輝きにくいという論理だ。それでヒラリー氏の隣には昨日、オバマ大統領が立った。
ワシントン特派員当時、『米国の政治名門家』という著書を出したスティーブン・ヘス・ブルッキングス研究所研究員にインタビューをしたところ、「時間が経過するほど世襲政治家が増えるだろう」と予想した。メディアの関心が大きいうえ親の政治基盤が後援支援金の確保に役立つためということだ。韓国ではまだ「その良い席を代々譲り受けながら…」という目で見る人が多いが、韓国政界でもいつのまにか父の後光を背にしたジュニア金バッジが12人に増えている。大統領のほか、与党院内代表、金バッジを外した経済副首相までいて、党・政府・青瓦台(チョンワデ、大統領府)の中心だ。
世襲政治が流れなら、1世よりも興行や完成度を高めた2世が多いほどよいことだ。こうした点で安倍首相は成功事例だ。3日後に迫った日本参議院選挙は「安倍首相の大勝」という予想が多い。結果もそうなれば、日本は「軍隊保有と交戦権」を否定した憲法まで変える可能性が開かれる。祖父の岸信介元首相が果たせなかった夢だ。太平洋戦争のA級戦犯の岸元首相は「平和憲法を変えるのが日本の真の独立」と信じた。従属国でなく対等な日米関係の復元だ。