【コラム】政治の危機、経済の危機=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.05.27 09:40
世界経済の沈滞は当然のことなのかもしれない。世界1人あたりの国内総生産(GDP)が2011年に1万ドルを超えたからだ。いわゆる中所得国の罠だ。経済発展の初期には高度成長をした経済が1万ドル前後になると成長が停滞することをいう。世界経済が中進国の罠にはまったため、今後もしばらくは成長が停滞する可能性がある。韓国経済がそうだった。1人あたりのGDPが1万ドルになったのが1995年。それ以前の7年間の平均成長率は7.1%だったが、その後7年間の平均成長率は3.6%に終わった(バリー・アイケングリーン『奇跡から成熟へ』、2013年)。
危機説が乱舞するが、韓国経済は実際、悲観するほどではない。今年2%台の成長なら2012年から5年連続で潜在成長率を下回る低成長だが、どういう意味かと思うかもしれない。しかし相対的に善戦しているのは事実だ。世界経済の不振の中、韓国より振るわない国はもっと多い。昨年、韓国はわずか(?)2.6%の成長に終わった。それでも所得が2万ドルを超える国の中では韓国が3番目に高かった。輸出も昨年8%も減少したが、世界順位は6位に上昇した。