ＡＩなど先端技術が新成長動力として注目されている。ＡＩは自動運転車やドローンなどのハードウェア技術や、インターネットと融合・複合して未来経済を創造する新たな原動力として注目されている。サービス産業と結合すれば途轍もないシナジーを得られるだろうという期待もある。このように先端技術は人類の生活をより便利に導くだけでなく、新たな経済成長のための技術革新の核心としての位置を確立している。これに伴い韓国が第４の革命主導国になるための国家的科学技術革新戦略が必要だ。これを通じ韓国の国民の未来の収益源を新たに見つけ、持続的な経済成長動力を確保する責任が韓国政府と科学技術界・産業界にある。新たな技術革新が融合・複合科学であるＡＩを中心になされるだけに、韓国政府の新たな革新戦略と規制改革もフュージョン方式で進められる必要がある。民間、政府、研究界のすべてで新たな技術革新の時代に合わせ、価値をひっくり返すような発想の転換が必須だ。

このような技術革新の過程でわれわれは人間的な部分を看過したしたのではないのかじっくり考える必要がある。ＡＩをはじめとする高度技術の導入過程でもしかして人間味が失われたり、失業者増加など人間の利益が機械の成果主義に押されたりする悲劇が起きないよう備えが必要だ。すでに物理学者スチーブン・ホーキングのような人が「完全なＡＩの発達は人類の種の終末を招くことになる」とし、技術万能主義のディストピアを防ぐ備えが必要だと力説している。

これに伴い、発展したＡＩによって生じるリスクと社会的衝撃にもあらかじめ研究し備える政策的努力が必要だ。ＡＩを活用して疾病と貧困を根絶するなど利益も明確に得なければならないが、潜在的リスクと非人間化を防ぐ方法も合わせて探さなければならない。技術疎外階層の量産で社会的二極化ができないようＡＩに対する社会的アクセス性を高める案も用意しなければならない。

すでに多くの人がデジタル時代の到来により遅さの美学が消え、思索の代わりに検索ばかりが幅をきかす非人間的な世の中になっていると指摘する。デジタル時代に続きＡＩ時代の滔々とした流れがわれわれの目の前で繰り広げられている。いかなる変化の前でも、読んで、学習して、考えて、感じて、判断して、決める人間固有の知的・倫理的ヘゲモニーは守って行かなければならない。（中央ＳＵＮＤＡＹ第４６８号）


【社説】人工知能時代、どのように迎えるのか＝韓国（１）