【時視各角】アンコール・ワットに染み込んだ平壌美学(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.05 17:07
アンコール・ワットは王都の寺院という意味だ。現在は東南アジアの貧困国だが、カンボジアの人々は9-15世紀、中国に匹敵するアンコール王国を建設した。寺院の規模が非常に大きく精巧であるうえ、800メートルの壁には聖書の6倍にもなる豊かな話が刻まれた。このためアンコール・ワットは、建設の秘密が隠された、人類文明の7不思議に挙げられる。
遺跡を見回った後、私の関心は最近ニューヨークタイムズが記事化した「アンコールパノラマ博物館」に向かった。ニューヨークタイムズは北朝鮮が無料で建設したこの展示館、カンボジアの中の北朝鮮芸術を紹介した。私は生存に苦しむ国民所得1200ドルの北朝鮮が1100ドルのカンボジア(2014年基準)に生活必需品でもなく芸術を贈ったというのが気にかかった。
金正恩(キム・ジョンウン)の4回目の核実験の後、韓国の旅行会社は政府の勧告に基づき「平壌(ピョンヤン)冷麺」「パノラマ博物館」のようなところを案内しなかった。こうした措置は北朝鮮の外貨稼ぎを遮断した。現地韓国人の食堂はどこへ行っても賑わい、予期せぬ対北朝鮮制裁特需を享受していた。