【コラム】異邦人が描いた韓国…深みはそれぞれ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.10.05 15:31
今から100年前、共通点が多い2人の作家がいた。2人とも欧州出身で、日本で浮世絵の多色木版画の技法を学び、韓国を何度も旅行し、日本式の版画で韓国人の日常や風物を描写した。しかし作品の雰囲気はまったく異なる。江原道原州(カンウォンド・ウォンジュ)の「ミュージアムSAN」で今展示中のスコットランドの作家エリザベス・キース(1887~1956)とフランスの作家ポール・ジャクレー(1896~1960)の版画の話だ。
ジャクレーの作品は色彩がさわやかで装飾的でエキゾチックだ。かなり韓国を描写したが、韓国人が見てもエキゾチックなほどだ。『心の暴風、ソウル』という版画を見ると、浮世絵美人画の典型的な顔とポーズをそのまま持ってきてヘアースタイルと服だけを韓国式に、それさえも不正確に変えた。また別の版画『新郎』を見ると、団領(官服)は着ているが紗帽(礼帽)の代わりに羽毛のついた陣笠をかぶり、顔は西洋人に近い奇異な姿だ。