【コラム】エジソンとテスラに挟まれた韓国経済(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.21 09:00
トーマス・エジソン(1847-1931)とニコラ・テスラ(1856-1943)は初期の電気の歴史を開いた発明家だ。エジソンは白熱電球の発明家として非常に有名だ。ところが厳密にいえば、エジソンは電球を発明したのではなく改善した。アレッサンドロ・ボルタが電気を発見した後、多くの発明家が光を出すガラス管を作った。しかし日常生活に使えるほどの電球を作った人はいなかった。炭素フィラメントを利用し、安くて耐久性がある電球を作ったのがエジソンだ。
エジソンが成し遂げたより大きな業績は、おそらく電力システムを初めて構築したことだろう。1882年9月4日、ニューヨーク・マンハッタン南部にある59軒の邸宅に一斉に白熱灯がついた。パールストリートにある発電所で作った110ボルトの直流電気が史上初めて送電されたのだ。人類を夜の制約から解放する電気時代の幕開けを知らせる事件だった。ここにはエジソン電気会社が作った白熱電球だけでなく、発電機と配電網が使われた。生産と消費を合わせる電力システムが初めて登場したのだ。その後、急速に広まった電気は20世紀の文明を支える土台となった。同じくエジソンが発明した映画と蓄音機も、安定した電力網のおかげで普遍的なレジャー手段になった。