【コラム】「ヘル朝鮮」を「ヘブン大韓民国」に(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.13 11:14
20代や30代の若い世代が韓国の現実を「ヘル朝鮮」、すなわち「地獄のような朝鮮」と話している。少し前まで彼らは、自身を絞り取る最低賃金以下の職でも好きなことをするのだからと「情熱労働」という自己欺瞞に酔っていた。自分たちを抑圧する賃金と雇用の深刻な格差も、各自の努力や能力にともなうのは当然と片付けながら「自分は差別に賛成する」と言った。だが今や上の世代たちが作ってきた不平等かつ不公正な構造に順応してきた20代と30代が変わり始めた。
逆説的に「ヘル朝鮮」の叫びから韓国の未来の希望を探し出すことができる。20・30代が希望のない構造を当然と受けとめて正しくない体制に順応しながら辛いとブツブツ言いつつ自己啓発やヒーリングなどだけに没頭していたら韓国の未来はない。そして彼らは韓国戦争(朝鮮戦争)後の親世代よりも暮らしが困難な最初の世代になるだろう。今こそ彼らは遅ればせながらも現実を正しく見つめ始め、その原因が「金の箸とスプーン」「土の箸とスプーン」に代弁される不公正かつ不公平な構造にあるということを悟り始めたという事実に希望の種を見る。