【コラム】美術館で着物を着てみることは人種差別なのか=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.07.13 09:38
赤い着物を着て扇子を広げた金髪女性の絵。米国ボストン美術館の主要所蔵品であるフランス印象派巨匠クロード・モネの「ラ・ジャポネーズ」だ。題名は「日本女性」という意味だが、絵のモデルはモネの夫人であるカミーユだった。画家はモデルが生粋の日本人ではなくヨーロッパ人であることを強調するためにもともと金髪でない妻にかつらをつけさせた。なぜそうしたのだろうか。
モネは彼が生きた19世紀後半にヨーロッパ人が日本文化に熱狂した「ジャポニズム」現象を表現しようとしたのだった。当時、パリの粋人として通じるためには着物でも屏風でも日本風のアイテムを1つは持っていなければならなかったほどだった。モネ自身も浮世絵の木版画から多大な影響を受け、晩年はジヴェルニー庭園に日本式の橋をつくったりもした。先日、この絵が外信の中で突然、話題として浮上した。ボストン美術館が「ラ・ジャポネーズ」の前に絵の中の着物とそっくりにつくられた実物の着物を配置して観覧客が試着できるイベントを準備したが、何人かの抗議で取り止めになったためだ。