最近、中国で最も注目される地方の指導者は婁勤倹・陝西省長（５９）だ。習近平国家主席の故郷である陝西省が習主席の国家長期発展戦略「一帯一路（陸海上シルクロード）」の出発点であるからだ。陝西省の政策が一帯一路戦略を主導するという言葉が出るほどだ。その中心には信息産業部省（情報産業省）の元次官であり工学博士の婁勤倹省長がいる。

婁勤倹省長は２２日、西安で開催されたシルクロード国際博覧会の開幕式の直後、中央日報の単独インタビューで、「韓国の中小企業をサムスンと同じように待遇し、兵馬俑など古代中国文化の精髄を韓国で展示し、両国文化交流を強化する」と約束した。今回の博覧会は約２０カ国の１９６報道機関の記者およそ１２００人が取材するほど国際的な関心が大きかった。

－－陸上シルクロードは西安から出発し、中央アジアや欧州など西側に向かう長期発展戦略だ。では西安の東側に位置する韓国はどのようにこの戦略とウィンウィンできるのか。

「西安はシルクロードの出発点であり中枢だ。韓国は西安を通じて西側（中央アジアと欧州）に商品と文化を輸出し、西側から来る輸出入品は西安を通じて東海（トンヘ、日本海）と韓国に行くことができる。すでに西安には関連保税区など関連制度と施設が完備していて、陝西省の港と見ることができる。シルクロードは韓国にとって西側へ行くもう一つの通路であり機会だ」

－－サムスンが西安に大規模な半導体投資をした。その後、域内の経済にはどんな効果があるのか。

「朴槿恵（パク・クネ）大統領が２０１３年６月に西安を訪問し、韓国の中小企業にもサムスンのように待遇できるかと尋ねた時、驚いた。大統領がこれほど細かく気を配るとは思っていなかったし、（中小企業をサムスンと同一にしてほしいという要求を）忘れていない。これは韓国が一帯一路を見る正確な戦略だと見る。今後サムスンなど陝西省投資企業のために国際学校など外国人のための施設を大幅に増やす計画だ」

－－一帯一路建設の難しい点は。

「（シルクロードの）距離が数千キロにのぼり、非常に長いというのが挑戦だ。唐の僧侶は経典を手に入れるためにシルクロードを往復するのに１７年かかった。人文交流がそれだけ容易でないということだ。しかし区間別の核心都市を中心に努力すれば克服できる問題だ」

－－一帯一路は文化交流の通路でもある。韓国との交流計画は。

「西安は中国古代第１３代の王朝の首都だった。機会があれば兵馬俑を含む中国文化の精髄を韓国で展示したい。最近、西安に慶州（キョンジュ）の多宝塔を建てたほか、毎年釜山（プサン）映画祭と交流している。また、ドラマや映画などを共同製作し、中韓文化交流を増やしているが、これをさらに拡大したい」