【時論】憤怒調節障害を病んでいる大韓民国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.03.26 10:48
果たしてこうした世論形成式の憤怒表出が何を変えたのか? また、これが成熟した社会への発展に役立ったのだろうか? 短期的に啓蒙の効果があるかもしれないが、究極的にはまた別の被害者だけを量産した格好になった。こうした問題が発生する理由は社会のシステムだ。憤怒を表出するばかりでまとめられなくなっている。憤怒を鎮め抑制できるシステムづくりが急がれる。もちろんここには社会構成員が冷静さを取り戻すことが先行しなければならない。
メディアも同様だ。理性を失った世論をもとの位置に戻す自浄の役割を自浄する役割がまさにメディアのすることだ。より冷淡に事態を注視し合理的な対策を作り出す動因を引き出さなければならない。
昨今の時代が持つ葛藤構造を解決するためには葛藤の出発点よりは歪曲された拡散を防ぐのに傍点を置かなければならない。だれでもどこでも簡単に意見を表出できるシステムが備えられている状態で葛藤がどのように始まるかを詳細に分析することもできず、これを防止する対策もないためだ。したがって拡散の通路であるメディアの役割がさらに重要になる。