“スーパードル”でウォン安加速…韓国銀行総裁の選択は(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.03.12 09:01
基準金利決定を翌日に控えた11日、韓国銀行の動向報告会議では終始緊張感があふれていた。7人の金融通貨委員と韓国銀行の通貨政策担当者が金利をどのようにするのか事前に探り合う席だ。午前9時に始まった会議は午後1時になって終わった。ある出席者は、「為替相場動向にだれもが神経を尖らせた」と伝えた。この日の外国為替市場は1ドル=1126.5ウォンで取り引きを終えた。今週に入り3日連続でウォンが下がっており、27.8ウォン(2.5%)のウォン安となっている。取引時間中には20カ月来の安値水準となる1129ウォンまでウォン安が進んだ。ぐらつくウォンは株式市場も揺さぶった。3日に5カ月ぶりに2000ポイントを回復したKOSPIは下落に転じ、この日は1980.83で引けた。
「スーパードル」旋風が韓国の金融市場にまで上陸したのだろうか。ドルは12年ぶりの高値を記録し1ドル=1ユーロに迫っている。米国の雇用指標が改善され、米連邦準備制度理事会(FRB)が予想より早く金利を上げるかも知れないとの不安感が台頭すると世界の金融市場が揺れ動いた。高い収益率を追って新興国に集まっていったドルが米国本土に還流することにならないかとの懸念までふくらんだ。メキシコやトルコなど新興国から悲鳴を上げ始めた。メキシコ・ペソはこの5取引日の間に4%ほど下落した。「強いドルは新興国危機の前兆」というフィナンシャルタイムズの予想の通りだ。