これまで韓国銀行(韓銀)は伝統的に「インフレファイター」の役割をしてきた。インフレとの戦いは孤独だが、素晴らしい戦いだった。景気浮揚を望む政府がインフレを容認しようとする時、これに対抗して金融を引き締めて利上するのは孤独だが、やりがいのある闘争だった。ところが戦いの対象がデフレに変われば闘争の様相は大きく変わる。何よりもデフレとの闘争は政府が望む方向と一致するというのが問題だ。格好がまったく違う。利下げして金融を緩和すると、中央銀行の独立性が損なわれるように見え、時流に迎合する機会主義者の姿まで重なる。デフレとの戦いに気が乗らない理由だ。しかも韓銀はかつて「財務部南大門出張所」という嘲弄に耐えなければならなかったトラウマがある。したがって「デフレファイター」になるのをためらうのも理解できる。
今回は違う。グローバル危機以降、米国を除いた全世界的な状況が非常に悪くなり、韓国の経済状況も同時に深刻になっている。「韓銀だけで」解決するかどうかは分からないが、「韓銀なしには」絶対に解決しない。ほとんどの国で中央銀行はデフレファイターとなり、先進国の銀行ははっきりと量的緩和まで施行している。