サムスンが狙ったのはアップルだけではない(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.03.06 09:14
遠ざかる友人もいる。S6は依然としてアンドロイドを運営体制(OS)として使う。しかしS6は、アンドロイド連合軍からサムスンの独立を知らせる前奏曲だ。サムスンペイが象徴だ。サムスンがアンドロイド陣営に残ろうとすれば、さらに容易な道があった。米国3大移動通信社が推している「グーグルウォレット」を使えば良い。だがサムスンは先月、米国モバイル決済業者ループペイを買った。通信社ではないカード会社と協力する戦略も可視化した。低価格フォンに入った独自OSのタイゼンがプレミアムフォンとして垣根を越えてくるのは時間の問題だ。チェ・ジョンイル崇実(スンシル)大学経営学部教授は「サムスンは電子決済市場の先行獲得のために『脱グーグル』を選んだ」と評価した。
サムスンの最終目標は体質改善だ。サムスンは多く売る分だけ多く残すことができなかった。昨年10-12月期のサムスン電子の携帯電話の営業利益率は9.3%で、100ウォン分売って9ウォン残した。アップルは32.5%であった。飽和状態の消費者用市場ではさらに残すことがない。それで新たに向かった道がB2Bだ。サムスンペイは新しい市場を一気に席巻する効果を出した。またS6の脳にはクアルコムのアプリケーションプロセス(AP)の代わりにサムスンが作ったAPを入れた。毎年クアルコムに払っていた6兆ウォン前後のお金がサムスン内に入ってくることになった。サムスン電子がベトナムに携帯電話の生産拠点を移転して量産する初めての戦略モデルという点も、S6の原価競争力を高める要因だ。