【BOOK】朝鮮はなぜ倭軍に踏みにじられたのか、血で書いた反省文(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.02.19 11:44
柳成竜が叙述した日本軍の姿もまた多くのことを考えさせる。無残に侵略しぬぐうことのできない傷を残した敵だったが、柳成竜の日本軍に対する評価は客観的だ。新しい武器の火縄銃の驚くべき威力、死を恐れない日本軍の勇猛さ、緻密で細かい彼らの築城術や用兵術などを淡々と叙述した。敵愾心を超え日本の実状を正しく知ってこそ彼らと対抗できるという信念の所産だった。
柳成竜は告白と反省だけにとどまらない。『懲ビ録』には自らを守ることができる「自主国家」を念願した柳成竜のビジョンが込められている。火縄銃と大砲、兵法をはじめとする日本と明の先進武器と軍事技芸を学ぶこと、戦争に疲れ日本軍と明軍に苦しめられた百姓らを抱くこと、有事の際に活用できる人材を選抜し育てることなど、「戦争後」に備えた具体的代案がひとつひとつ提示されている。戦争が起きてからわずか17日で首都を奪われ、戦う意志さえない明軍将帥の服の裾をつかんで日本軍と戦ってほしいと哀願しなければならなかった恥辱を繰り返すまいとする悲願は切々だ。