金賢姫が北朝鮮人であることを見抜いた韓国人外交官の回顧録
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.02.08 12:42
「あなたは北朝鮮の人でしょう?」
1987年11月29日、イラクからバンコクに向かっていた大韓航空機が空中爆発し115人が死亡した。当時の朴銖吉(パク・スギル)外務部政務次官補は、偽造パスポート所持容疑でバーレーンで勾留された金賢姫(キム・ヒョンヒ)を見てすぐに北朝鮮出身であると直感しこのように質問した。日本人のふりをしながら黙秘権を行使してきた金賢姫の正体が明らかになる瞬間だった。だが、バーレーンは北朝鮮と近い関係のシリアとレバノンの圧迫のため金賢姫の引き渡しをためらった。
朴次官補はバーレーン外相に会い談判した。「金賢姫をバーレーンに長く置くのは爆弾を抱えるようなもの」という一言にバーレーンが手を上げた。12月14日に朴次官補は金賢姫の身柄を引き渡され、一緒に飛行機に乗り込み、翌日ソウルに到着した。第13代大統領選挙の前日だった。