現代車会長の夢…炭素時代を超える光州の水素自動車基地
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.28 13:34
現代自動車グループの鄭夢九(チョン・モング)会長(77)が22日に光州(クァンジュ)広域市を訪れた。目的地は光州科学技術院(GIST)だった。技術院の1190平方メートルの五竜館を細かく見回した。ここは現代自動車が主導する「創造経済革新センター」が入る場所だ。これに先立ち鄭会長は昨年12月19日にも光州西区の起亜自動車工場に立ち寄った。ここでも「革新センター」の進行状況について報告を受けた。
鄭会長が光州に力を入れる理由がある。ここを水素自動車に代表される「水素経済」の前進基地として育てるというビジョンのためだ。ガソリン自動車に象徴される「炭素産業」時代を跳び超えてこそ生き残れるという危機感もにじんでいる。こうした鄭会長の「水素プロジェクト」が27日にその1歩を踏み出した。「光州創造経済革新センター」が開設され本格始動したのだ。鄭会長はセンターを通じ、▽自動車創業生態系を作り、▽水素燃料電池自動車産業を育て、▽地域庶民経済も再生する――という戦略を立てた。これに向けた武器は強固なシードマネーだ。現代自動車グループはこの日の開所式で、「光州市、民間投資家などと1775億ウォンのファンドを作った」と明らかにした。
朴槿恵(パク・クネ)大統領も開所式に出席して力を与えた。朴大統領は国産車「ポニー」の挑戦に触れ、「現代自動車が挑戦と成長のDNAを分かち合い、創業者のアイデア開発と事業化を支援するだろう」と明らかにした。特に朴大統領は「光州は小商工人と自営業者が地域経済の主軸となっているが、金融危機後に困難を経験している人が多い」とし、彼らに対する支援が必要だと強調した。それとともに「ここの五竜洞(オリョンドン)という地名は空に昇る5頭の竜がいたところから由来する。無等山(ムドゥンサン)の精気を受け、等級に関係なく共生する“無等”の共同体精神を創造経済に組み合わせ多くの竜(創業者)が出ることを期待する」と述べた。