【コラム】「サンドイッチ論」の罠にはまらないようにしよう=韓国(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.01.20 15:07
かつて「サンドイッチ論」としてたびたび登場した言葉が、近頃は「ナッツ・クラッカー(nutcracker)現象」という背筋の寒くなるような言葉としてたくさん出てくる。2つはいずれも韓国経済が先進国と途上国の中間に挟まって困難を経験するという表現だが、ナッツ・クラッカー現象はクルミ割り器で挟まれて完全につぶれるという、ぞっとするような悲観論を含ませている。この言葉を聞くたびに私は、私の頭がナッツ・クラッカーに挟まっている状況を連想したりする。
こんな言葉にどれほどの信憑性があるのか。国内にナッツ・クラッカーという言葉を初めて導入したブーズ・アレン・ハミルトン(Booz Allen Hamilton)報告書の内容をまず見てみよう。1997年の韓国金融危機が訪れる直前、この報告では韓国の4大産業である半導体・鉄鋼・自動車・家電がナッツ・クラッカーに挟まれていて輸入が開放されればほとんどが不健全化になる可能性が大きいと警告した。韓国はたとえ金融危機を体験しても4大産業が2000年代に完全開放された環境で、韓国経済の成長をずっと導いてきた。