【コラム】映画1本が何だというのか=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.06 16:35
「私たちは米国文化の最も低級で、最も間抜けで、最も浅はかな形のものを、金を出したり、そうでなければ盗み出したりする者へと輸出している。全世界の知的で鋭敏な人々が米国の大衆文化を笑い話にするのは当然だ」。米国の著名な外交官であり歴史家だったジョージ・ケナン(George Kennan)が言った言葉だ。
ケナンは第2次世界大戦後、米国の対共産圏戦略の根幹となった封鎖政策を立案した人物だ。ソ連の崩壊で冷戦が終わり、唯一超強大国米国の時代が開かれたが、彼は文化力よりも軍事力に偏った米国の将来を暗いものにみていた。ケナンは特に米国の大衆文化に非常に批判的だった。1999年8月11日付「ニューヨークレビュー・オブ・ブックス」とのインタビューで彼は、米国の大衆文化が世界知識人の嘲弄の種になっている現実を嘆いた。さらに「ゴミ」という表現もはばからなかった。