【コラム】新シルクロードを掌握する道=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.11.18 10:09
韓中自由貿易協定(FTA)が妥結した。おかげで韓国は米国、中国、欧州連合(EU)など世界の経済領土の73%を確保することになった。ほぼ全世界と自由貿易をすることになったのだ。中国はアジアと欧州をひとつの経済圏として構成する「新シルクロード戦略」を推進中だ。もしかすると韓国がこのシルクロード戦略の最大の受恵国になるかもしれない。実際に19世紀の米国西部開拓時代、東西横断鉄道を建設した鉄道業者より鉄道を利用して貿易をした商人の方が大きな富を得た。だれがシルクロードを作ったかではなく、だれがこのルートをうまく活用するのかがさらに重要という意味だ。だが、われわれの周辺には機会より危機を心配する声も多いのが事実だ。
まず、韓国の製造業が崩壊しかねないという危機感だ。大量生産された中国の低価格製品が韓国に押し寄せることになると騒いでいる。しかしこれは杞憂にすぎないと考える。中国の1人当たり国内総生産(GDP)はすでに7000ドルに迫っている。中国の成長速度を考えれば韓国の水準までくるのに長い時間はかからないだろう。中国はすでに低価格生産基地ではない。中国企業も繊維や衣類などの分野では安い人件費を求めて東南アジアに工場を移転しているほどだ。中国の産業構造はすでに変わっている。低価格製品から高価格製品へ、単純製造業から先端製造業へ、製造業からサービス業へ産業が高度化されている。