今回の協定で関税率引き下げ対象でない品目（５４８品目）は他のＦＴＡに比べて最も多い。韓米間のＦＴＡでは１６品目、韓・ＥＵ間では４１品目、韓・カナダ間でも２１１品目にすぎない。農食品部の別の関係者は「中国は韓国と栽培する作物の種類が似ているため、市場開放による農家の被害が他の国とのＦＴＡより大きくなるしかない」とし「関税率引き下げ対象でない品目を最大化しようと努力したのもこのため」と話した。

しかし国内市場保護対象が多くなった分、韓国が中国市場を攻略している品目に対する関税障壁もそのまま維持される。砂糖が代表例だ。中国は輸入砂糖の３５％を韓国産で調達しているが、砂糖に対する韓国の関税引き下げ要求を受け入れなかった。昨年韓国が中国に輸出した砂糖など糖類は１億２８７０万ドル分にのぼる。このほか、２００８年のメラミン粉ミルク問題をきっかけに輸出が増えている粉ミルクに対しても中国政府は関税を引き下げないことにした。ウ・テヒ産業通商資源部通商交渉室長は「農食品分野の協議では我々が攻勢でなく守勢に追い込まれる立場になるしかなかった」とし「このような条件の中でもできるだけ農家の保護と輸出増大という目標のために努力した結果」と述べた。昨年、韓国は中国との農食品貿易で３８億ドルの赤字だった。
＜韓中ＦＴＡ＞ゴマ２万４０００トン無関税…中国産キムチも安くなる見込み（１）