【中央時評】韓国型共有価値を創造(CSV)する時(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.05 11:03
企業の利潤と株主利益の最大化ばかりに目を向けていた株主資本主義が挑戦を受けている。2008年の世界金融危機以来、多くの国が所得の両極化、低成長と高失業率を体験しているためだ。ダボス会議(世界経済フォーラム)でも勝者独占の新自由主義経済運営に対する批判と反省があった。韓国も例外ではなく、相対的貧困感、福祉死角地帯、疎外階層、労使葛藤が深刻化しており、セウォル号沈没以降の社会構成員間の不信と反目の溝が深まっている。企業に対する信頼度が低下し、さらに反企業的情緒まで漂っている。今は国民と社会に愛されることは企業生存の必須要件になる時代になってきている。
最近の低成長と社会的葛藤を癒して持続可能な成長をするため、共有価値創造(Creating Shared Value、CSV)が新たな経営パラダイムとして登場している。ハーバード経営大学のマイケル・ポーター教授と米国の共生研究財団のマーク・クレーマー代表がCSVを概念化した。韓国でも学者と企業家がCSV研究会を結成して活動を始めた。CSVの観点から見ると、まずグローバル時代に大・中小企業が相互補完的協力をネットワーク化すれば共存の道が開かれるという点に注目しなければならない。さらに企業が追求する利益活動を社会が追求する目標に照準を当てて社会問題を解決しつつ、収益性ビジネスモデルも求めることができるというものだ。韓国内でも一部企業は今、CSV経営理念を導入している。今切実に必要な韓国経済の再跳躍と社会的統合のために韓国型CSV経営戦略を積極的に実践する時だ。