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【コラム】「かわいそうな奴、悪い奴、愚かな奴」=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.29 11:58
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わずか数年前でも接触事故は女性運転者を非常に困らせたものだ。過失がなくても険悪な人相で大声で怒鳴る運転者に仰天したりした。最近はそのような場面をあまり見かけなくなった。青筋を立てて怒っても変わることがあまりないからだ。ブラックボックスのおかげだ。わめくことが通用する社会では弱い人、優しい人が被害を被ることになる。大声を出さなくても理に適うように仕事が処理されてこそ正常な社会だ。

わめく人ばかりが悪いのではない。静かにしていれば損をする社会ではわめきは自己救済策だ。わめく前に話を聞いて世話してくれる社会では青筋を立てて怒る人は珍しい。過激で極端な主張、反理性的な言動を自然に容認しなくなる。このような制度を固めていってこそ弱者にとって有利だ。

 
セウォル号遺族には言いたいことも多いだろう。子供を失った人々だ。前後のことをよく見て他人のことまで考えてほしいと要求することはできない。静かに待っていれば誰かがそちらを見てくれるというのか。彼らと悲しみを共に分かち合い慰め、彼らの力になろうとする人達も心が温かい人々だ。しかし優しい人がすることだからといって必ず良い方向に流れるわけではない。状況を利用して、誤った情報で葛藤を助長し、刺激する人々もいるためだ。

右往左往、共に振り回される政府と政界は愚かであるか、無責任である。社会の各部門が多様な要求を浴びせてもうまく取り入れて合理的に調整することが、彼らのすべきことだ。一緒に興奮して、振り回されれば国の姿がめちゃくちゃになるほかはない。新政治民主連合所属の議員が光化門(クァンファムン)で「セウォル号遺族の要求通り」というプラカードを掲げた。2度の合意をひっくり返し、国会を捨てて、街に出たのは分かるとしよう。何を主張するのかも明らかでない。ただ「遺族の要求通り」だ。論理も名分もない。遺族に導かれ「願っていない」断食をして、今遺族の支持で終わらせようとしている。

昔から日照りに倉庫を開放しない金持ちは常々非難を受けてきた。しかし私財と政府財政は違う。自分のお金のように人情を施すことはできない。国民の借金だ。背任になる。国の随所に残念な事情はあまりにも多く、財源は限定されている。足りなくても不当な扱いを受ける人がいないように等しくうまく配分することが、政治がすべきことだ。


【コラム】「かわいそうな奴、悪い奴、愚かな奴」=韓国(2)

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