【コラム】法王が去ったあと大韓民国が迎える朝は(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.19 11:43
法王は、「静かな朝の国」と表現された豊かな文化と悲壮な美学に関する賛辞で訪問記を始めたが、韓国がもはや静かな国ではないことを知る。ローマ法王庁から最も遠く離れた極東の小さな国を訪問地として踏み出したのは、韓半島が抱える歴史的経験の普遍的意味のためだ。過去150年間に人類の歴史を沸き立たせた異種の激流が1カ所に集まって渦巻いた場所、多くの人がその渦流を解決する勇気と心の安息地をカトリックに求めたという事実は、韓半島が持つ格別の地位だろう。
朝鮮は比類なき「迫害の地」だった。2万人の信者が斬首された。朝鮮は「苦難の地」だった。帝国統治に36年間、苦しんだ。韓国は「分断の地」だ。200万人の死傷者を出しても民族は離れてしまった。韓国は「奇跡の地」だ。灰の中から最高の経済の奇跡を作った。迫害、苦難、分断、奇跡の激流を全て体験した国が、地球上のどこにあるだろうか。19世紀末、静かだった朝の国が世界の現代史を彩ったあらゆる激変を痛烈に体験するだろうと誰が推察できただろうか。