【コラム】漢江の奇跡…その裏の歴史を知らせよう(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.14 11:17
ドイツ自動車のテレビ広告は似たパターンが多い。車1台がスピーディーに森の道をあっという間に走り抜け、古風な邸宅の前に軽く止まる。その時、他の自動車ブランドでは見られない、ドイツ車特有の精巧さを誇るドイツの独歩的なエンジニアリング技術に関する説明が続く。
このような広告は、ドイツがグーテンベルクによる世界初の大量聖書印刷にまで遡る科学とエンジニアリングの驚くべき伝統を持つという事実を、誰もが知っているからこそ通用する。それだけではない。マックス・プランク、アルベルト・アインシュタイン、そしてプログラミングが可能な最初のコンピューターを発明したコンラート・ツーゼなど、傑出した科学者を排出した国がドイツだ。ドイツのエンジニアリング技術レベルは、こうした広告を見る人にあえて説明しなくてもよいほど十分に知られている。簡単に言えば、ドイツのエンジニアリングは別に注釈を付けなくてもよいほど信頼が構築されているということだ。
韓国製の自動車は過去10年間に世界市場で驚くほど成長したおかげで、欧州でも韓国車の愛好家が多い。とはいえ、韓国自動車業界がドイツのように製品広告をすることはできない。多くの西欧人は韓国文化が中国や日本とどう違うか知らない。さらに1990年代以前まで韓国の科学・技術と先進国の間の乖離は大きかった。