【社説】「処遇の改善を…」 ひざまずく消防官に背を向けるな=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.22 16:00
「どうか消防官の処遇を少し改善してください」。消防官らは鄭ホン原(チョン・ホンウォン)首相の前でひざまずいてこう哀願した。20日、セウォル号収拾任務中に殉職した江原(カンウォン)消防本部所属の消防官5人の合同焼香所であったことだ。鄭首相は消防官らを慰労しながら「どういうことかはよく分かった」と短く答えた後、焼香所を去った。消防官の処遇改善要求は昨今のことではない。消防官が殉職する度にこうした要求が出ていたし、政府も処遇の改善を約束した。
しかし大韓民国の消防官の勤務環境は先進国に比べて依然として劣るうえ、国内の他の公職に比べても劣悪な方だ。全国消防公務員は2013年基準で3万9500人。消防官1人あたりの担当住民数は約1300人で、700-900人の米国・日本に比べてはるかに多い。地域偏差が大きいのも問題だ。住民数が急増する京畿道の新都市の場合、消防官1人が2000人近い住民を担当する。江原道では一つの消防署がソウル市の面積の数倍の地域を管轄するケースもある。