【コラム】容疑者1人捕まえられない「見掛け倒し」の検察・警察=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.14 14:42
もう1つは基本がいい加減だ。捜査のABCを見過ごしていた。端的な例が兪炳彦の身体特徴の混乱だ。最高検察庁は最初、左手の中指が曲がっている特徴があるといった。そのうちに左手ではなく右手だと訂正した。警察も公開手配のビラに身長を165センチと表示しておきながら、160センチかそれ以下だと変更した。とんでもないことだ。受刑記録さえ調べれば分かった事項ではないのか。
さらに1つだけ指摘しよう。捜査には密行性が重要だ。ところで振り返ってみると首をかしげてしまう。捜査当局は興味性中心の断片的な「成果」で兪炳彦ドラマを生中継している。有機農食品だけ食べている、芸能人呼び出し、外国に亡命申請、現金20億ウォン所持、手配中に土地購入、名義の分からないプリペイド式携帯だけで300個などなど--。もちろん重要な端緒で隠すような理由もない。だが兪容疑者や助力者らに捜査の方向性をあまりに簡単に露呈しているようだ。虚を突くような戦術がなかった。「(兪炳彦が)捕まれば、(都合が悪くなる)多数の者に傷がつく。それで捕まえられないのではなく捕まえないのだ」という奇怪なデマが出回った。後手に回る捜査についての陰謀説だ。