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北朝鮮・日本のビッグディールに含まれた意味…「韓中双方に牽制メッセージ」(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.06.02 12:55
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北朝鮮と日本が先月29日、“ビッグディール”を成し遂げた。北朝鮮が日本人拉致被害者の実態を全面的に再調査する代価として日本は8年ぶりに独自の対北朝鮮制裁を解除することにした。北朝鮮の核問題が解決されていない中で行われた朝・日合意は、北東アジアの情勢に大きな波紋を呼び起こしている。韓国はもちろん米国や中国も当惑を隠せない様相だ。31日、国防大学パク・ヨンジュン教授(安保大学院)と東国(トングク)大学キム・ヨンヒョン教授(北朝鮮学)に会って今回の朝・日合意の意味を探ってみた。

--朝・日合意が“電撃的”に成立したようだが。

 
▼パク・ヨンジュン教授(以下、パク教授)=安倍晋三政権はこれまで、じわじわと北朝鮮との合意を準備してきたと見られる。昨年5月に飯島勳・内閣官房参与を北朝鮮に送って拉致問題解決のためのチャンネルを再開させ、今年3月には朝・日局長級会談を1年4カ月ぶりに再開した。日本は北朝鮮を相手に、具体的な外交成果を上げるために力を尽くしたと見られる。

▼キム・ヨンヒョン教授(以下、キム教授)=北朝鮮は日本よりも程度は低いが昨年から日本との関係を改善させていきながら朝・中一辺倒のこれまでの外交関係に変化を与えようとした。6月に予定されていた習近平・中国国家主席の訪韓も、北朝鮮が合意を急いだきっかけになったと思われる。

--北朝鮮と日本の内心は何か。

▼パク教授=過去の歴史・領土紛争などの問題で日本は韓国・中国と対立状態だった。こうした状況で韓中牽制のために北朝鮮と手を組んだ面がある。安倍首相としては国内的にも核心公約だった拉致問題を、北朝鮮と外交的に解決することによって政治的位置づけを高める成果を上げられると計算したのだろう。

▼キム教授=新しくなった金正恩(キム・ジョンウン)政権の最も大きな課題は、体制が安定的に巡航することだ。そのようなレベルで否定的な面ではあるが第3次核実験をしたものと見られる。肯定的な面も見出さなければならなかったが、核問題においては進展がなかったし朝・中関係でも進展を見出すのが困難だった。このような状況で北朝鮮としては金正恩式の外交的成果が必要だった。もちろん最も重要だったのは、まだ実現していない金正恩の中国訪問だった。外交的成果は対内外的に必要だった。それが日本との合意であらわれたと見られる。合意の可能性があったし、簡単に接近できるという点で安倍政権と利害関係が合致した。

◆朝・中の一辺倒外交に変化

--今度は拉致被害者問題がしっかりと解決されると見るか。

▼パク教授=北朝鮮が特別調査委員会を通じてどんな結論を出して日本に通知するのか、日本の世論がこれをどのように受け入れるかが最も大きな変数だ。

▼キム教授=核問題と関連して進展があるならば、朝・日合意が速いスピードで履行される可能性がある。結局、拉致被害者問題自体も政治的な問題だ。

▼パク教授=北朝鮮が再び核実験をしたり長距離ミサイルを発射したりすれば、困難な状況になるだろう。合意文書が反故になる可能性もある。2002年平壌(ピョンヤン)宣言のように象徴的な文書として残る可能性もある。

--今回の合意が朝・日国交正常化に向かう実質的な第一歩になりうるか。

▼キム教授=国交正常化の問題も同じように核問題解決いかんにかかっていると思われる。北核問題が完全に解決しないからといっても解決する側に枠が決まる流れになれば、初めて双方は国交正常化に向かって進むことができる。

▲パク教授=北朝鮮が誠実に出たとすれば、今回の合意は北朝鮮の追加の核実験を抑制させたり遅延させたりする効果があるかもしれない。留意してみる必要がある。

▼キム教授=金正恩は国際社会で北朝鮮が過去とは違い、正当な外交を行っているという点を見せる必要があると考えられる。これが金正恩式外交の初めての信号ではないだろうか。

(中央SUNDAY第377号)


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    2014.06.02 12:55
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    キム・ヨンヒョン東国(トングク)大学教授(左側)と、パク・ヨンジュン国防大学教授。
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