<船橋洋一インタビュー1>米中関係とアジア
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.05.29 16:26
韓国は今、北東アジアの緊張の十字路に立っている。北側からは北朝鮮が言語暴力と物理的挑発を続け、中国とロシアは新しい次元の軍事・経済協力で米国に挑戦する体制を整えた。南側の海上では中国が日本・ベトナム・フィリピンなどと激しく領土紛争を起こし、地域の安定に衝撃を与えている。北東アジアのこうした安保環境の枠の外からは、韓半島(朝鮮半島)問題を解けない状況になってしまった。中央日報の金永熙(キム・ヨンヒ)論説委員が日本屈指の世界的な国際問題専門家、船橋洋一「日本再建イニシアティブ」理事長と2時間にわたり、北東アジアの平和の道をテーマに対談した。
金永熙=米国と中国はアジア・太平洋地域の未来秩序について相反する立場を見せている。米国は現在の秩序を維持しようとする一方、中国は現状を打破し、中国が参加する新しい秩序を作ろうとしている。私たちの目の前で実際に展開されるのは、両強大国の覇権競争のようだ。
船橋洋一=基本的にそうだ。覇権競争はすでに始まった。中国は2008年のリーマンショックと北京オリンピック(五輪)の頃から、米国と中国の従来の力の関係を変えることができると考え始めたようだ。米国海軍力の優位を根幹とする海洋の従来の秩序を乗り越えようという考えだろう。とはいえ、中国が米国優位の秩序を完全に破壊しようとするとは思わない。中国はまだ今の秩序を活用する価値があると判断している。