【社説】韓国外交安保ラインが軍一色から変わる契機に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.05.23 13:21
朴槿恵(パク・クネ)大統領が22日、金章洙(キム・ジャンス)青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室長と南在俊(ナム・ジェジュン)国家情報院長の辞表を受理し、外交安保ラインが大幅に変わることになった。力学関係の変化も避けられなくなった。金室長は旅客船「セウォル号」沈没事故後、「災難のコントロールタワーは青瓦台国家安保室でない」という責任回避性の発言で民心を深刻に悪化させた。この発言は結果的に大統領の国政運営に大きな負担として作用した。金室長の更迭には、セウォル号事故後の国政刷新作業に負担となるものはすべて取り除くという大統領の意志が感じられる。
南在俊院長の更迭は、国家情報院の職員による「ソウル市公務員スパイ証拠ねつ造事件」の責任を問うたとみられる。この事件は先月、朴大統領と南院長が国民に謝罪し、国内情報担当第2次長が退くラインで決着がついた。検察の捜査結果発表後、南院長更迭世論が強まったが、セウォル号惨事で事件が一時的に埋もれた。捜査の過程では、国家情報機関が中国で極秘活動してきた要員と協力者の身元を露出させるという極めて非常識なことも起きた。スパイ証拠ねつ造事件は国家情報院の不法と無能さを同時に表した事件であるだけに、南院長の更迭は事後の嘆きというしかない。