<ソウル地下鉄追突>自動停止装置、常習的に消して走っていた(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.05.07 09:04
ソウルメトロとKORAIL(韓国鉄道公社)所属の機関士が、エラーが発生するという理由で2000年代中盤以降、旧型の「自動列車停止システム(ATS)」を日ごろから消して運行していたという主張が提起された。2011~2012年のATSなど制御装置のエラーによる事故を調査したある専門家は6日「2000年代中盤に新型の自動列車運行システム(ATO)が普及する中で旧型のATSがエラーを起こすことが多く、これにより現場では一部の機関士がATSを任意に消していることがあった」と話した。今回事故が発生したソウルメトロ2号線の場合、すべての線路には2006年にATOが設置された。だが列車システムは全体の43%(38本)だけが新型ATOに交代し、残りの50本は旧型ATSをそのまま使っている。
ATSは信号機が赤信号でも列車が5秒以内に停止しなければ強制的に止まる追突防止システムだ。老朽化した2号線は、管制所でも列車を直接止める機能がなく、機関士がATS装置を消せば事実上、安全装置が皆無の状態となる。2日、上往十里(サンワンシムリ)駅の列車追突事故を調査中のソウル地方警察庁捜査本部は、ATSが作動しなかった理由について装備故障の有無と機関士のATS任意操作の可能性などを調査している。これに対しソウルメトロのイ・テファン総合管制室長は「ATSを消せばブラックボックスに残るため、任意に消すのは容易ではない」と反論した。