<韓国旅客船沈没>30年の民間ベテラン潜水士、なぜ救助中に死亡?(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.05.07 08:35
潜水士はイさんをバージ船に引き上げた。バージ船には応急措置をする医療スタッフがいなかったため、付近の海軍潜水艦救難艦「清海鎮」から軍医官が急派されたが、どうにもならなかった。ヘリコプターで全羅南道木浦の韓国病院に移された後に行ったCT撮影では、イさんの脳に空気が入って血管を抑える「気脳症」が確認された。パク・インホ木浦韓国病院長は「気脳症は圧力の差で発生する」と説明した。韓国産業潜水技術者協会のイ・チョングァン顧問(74)は「潮流が速い海域に適応する時間も与えず、民間潜水士の投入を急いでいる」と指摘した。
イさんの遺体は木浦韓国病院に安置された。午後3時ごろ病院に到着した母は「お前が生き残って私がいくべきなのに、お前がどうしてあそこ(遺体安置所)に入ったのか」と言いながら号泣した。
死亡したイさんには2人の息子がいる。イさんの親せきのキム・ヒョンチョルさん(49)は「次男が檀園高の生徒と同じ高校2年なので、救助に強い気持ちを抱いたようだ」と話した。また「良いことしようとして命を落としたが、海洋警察は(イさんの)弟と長男を警察署に呼んで、『普段から持病がなかったかどうか』という質問ばかりしている」と不満を表した。