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畜産科学院も鳥インフル感染…問われる防疫能力=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.03.04 11:34
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鳥インフルエンザ(AI)ウイルスが、韓国政府の保護施設まで浸透した。このため政府が自らの遮断防疫は疎かにしながら、今回のAI事態の原因を渡り鳥に転嫁しているという批判が再度出てくることになった。

農林畜産食品部は忠清南道天安(チュンチョンナムド・チョナン)の国立畜産科学院畜産資源開発部で育てた鴨の斃死(へいし)体からAIウイルスが検出されたと3日発表した。前日に畜産科学院内から鴨の斃死体が発見され、これを検査した結果だ。ウイルスの種類は今回の事態で農家に広がったものと同じH5N8型だ。ここでは遺伝資源の保存・研究のために鶏・鴨を育てているが、これらまでウイルスに感染したのだ。このウイルスに対する高病原性の有無は4日に明らかになる予定だ。

 
農食品部は先月23日、京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)のある鴨農家で発病したAIIウイルスが畜産科学院に広がった可能性が高いと見ている。畜産科学院はこの農家から半径3キロ以内にある。

農食品部は今回の事態でAI発症農家が確認されるたびに半径3キロ以内の鶏と鴨を殺処分したが、畜産科学院の飼育場については遺伝資源の保存を理由にその対象からはずした。それだけ遮断防疫のレベルが一般農家よりも高いという意味だった。このために畜産科学院は、ここの鶏・鴨と接触が頻繁な研究員の出入りを最近1カ月の間禁止してきた。

だが、この日畜産科学院の中でもAIウイルスが発見されてこのような政府の遮断防疫能力への信頼度に傷がついた。ソウル大獣医学科のキム・ジェホン教授は「周辺の田畑を行き来する野生鳥類を伝染してきたAIウイルスが、ここの内部まで浸透してきた可能性がある」として「原因調査とともに研究空間の周辺防疫の実態も再点検する必要がある」と話した。農食品部は疫学調査とともに立入禁止期間の間に無断でこの飼育場を出入りした研究員がいるのかについても調査する予定だ。

これまで畜産科学院で育てた鶏と鴨は全部で1万6000羽だ。このうち、アミノ酸の一種であるメチオニン・シスチンとコラーゲンが多くコシが強い肉質の肉を得られる「在来朝鮮鶏」も殺処分対象に含まれた。在来朝鮮鶏は1992年から農村振興庁が全国から集めた鶏数百匹の遺伝形質を組み合わせたものだ。このほかオスは頭が緑色を帯び、メスはクチバシがオレンジ光を見せる在来種の鴨も殺処分となった。

政府はこうした事態に備えて水原(スウォン)・南原(ナムォン)・龍仁(ヨンイン)・咸平(ハムピョン)・長城(ジャンソン)・平昌(ピョンチャン)などに遺伝資源保存用の鶏・鴨を分散させて育てている。しかし主研究所である天安畜産科学院のすべての鶏と鴨を殺処分することで相当期間、研究作業が立ち遅れることになると予想されている。畜産科学院は完全復旧するまでに最長2年ほどかかると見ている。

キム・ソンイル農村振興庁災害対応課長は「可及的速かに復元作業を進めて研究を持続できるようにする」と話した。

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